第11回 電話のかけ方

うちのアイカタ(夫)は中国人です。

アイカタは私の携帯に電話をかけて、私が出ないと、怒ります。何度も出ないと、尋常じゃなく怒ります。こちらにだって都合があるし、出られないこともある、と説明しても怒ります。が、これはアイカタに限ったことではなく、仲良くしている中国人の友達も同じです。あくまで自分の都合が最優先で、「なんで電話に出てほしいときに出てくれないの」という不満をストレートにぶつけてきます。親しければ親しいほど怒ります。日本で友達が電話してきて、一度や二度出られなくてもそう怒られることはありません。相手には相手の都合があるので仕方ないと考えるでしょう。恋人とか家族くらい近い関係だったら、人によっては怒る人もいるかもしれませんが…。中国人は人と人との距離が近く、特に近しい人には遠慮しませんので、そう言われるということは、それだけ近い関係だと思ってくれているということなのですが、「なんで出ないの!」と言われるたびに苦笑い…。

 

また、中国人は会社などに電話するとき、めったに先に名乗りません。(日本に長くいる人は別ですが)たいてい「●●さんいる?」で始まります。こちらからどちら様ですか?と聞くまで自分の名前を言いません。そして、電話をつなぐと挨拶もほどほどに、

「●●をしたいんだけど、値段はいくら?時間はどのくらいかかる?」

などと、用件だけを手短に言います。その用件についてこちらが説明しているのに、こちらの話を聞かないで自分の要望をまくし立てる人もよくいます。中国人同士の電話での会話で、

「まず聞けって!今説明してるんだから、俺の話聞いてからしゃべれ。」

などと言っていることも度々。そして、切るときは、こちらが話しているのに、最後の言葉を聞かずに

「うん、うん、わかった」

と、いきなりがちゃり!と切られてしまうことも多いです。相手がまだしゃべっているか確認せずに、すごい速さで受話器を置くのでがちゃん!という音が耳に響きます。

 

日本で、会社にかかってくる電話はといえば、

「●●会社の●●と申しますけれども、いつも大変お世話になっております。●●のことで少々お伺いしたいのですが、ご担当の●●さんはいらっしゃいますでしょうか…」

中国人と比べると長いんです!そして、話し終わったあとに、

「では確認ですけれども、●●は●●でいいということですね。●●の場合は●●で・・・、はい、どうもご丁寧にありがとうございました。では失礼いたします。」

などというときもありますが・・・、やっぱり長い!!相手が最後の言葉を言い終わったかどうか確認してから切るのが普通ですね。

 

取引先の中国人が、

「日本人の電話はまどろっこしい。さっさと用件だけを言って切ればいいのに。長く話すとそれだけ電話代もかかる」

と言いました。最初はこの意見に納得できず、やっぱり電話は丁寧に挨拶して、確認してお礼を言うほうが失礼にあたらないし…などと考えていましたが、電話がじゃんじゃん鳴って、いくつもの電話に出なければいけないとき、超多忙なときは、はっきり言って中国人からの電話のほうがかなり助かる!ということに気がつきました。電話は短いし、こちらが焦って早口でまくし立てても相手は気にしません。日本の取引先にそんな対応をしたら大変なことになりますけどね…。取引先の中国人が言うことも理解できるような気がするのでした。