第12回 洗濯板の上に跪く

中国人の友達とお互いの夫について話しているときに、こう言いました。

「ダンナが言うことをきかないときは、罰として洗濯板の上に跪(ひざまず)かせな!」

「跪搓衣板(洗濯板の上に跪く)」は、日本人にはなんとも思わないことかもしれませんが…、まず「跪く」という行為が中国人にとってはかなり屈辱的です。昔から、床で生活している日本人は、正座することや、また、正座してお辞儀をする機会も多く、「跪く」または「跪いて頭を下げる」行為に対して、さほど抵抗はありません。が、中国は昔から椅子の生活で、直接床に座ることはまずありませんし、テレビドラマを見ていてても、「跪く」シーンというのは、時代劇で皇帝陛下の前で家臣や民衆が跪いて頭を垂れるという場合意外にはほとんど見ません。

 

先日ある中国映画を見ましたが、子供がいたずらをして雇い主の物を壊してしまい、雇い主が怒り心頭で怒鳴っているときに、その母親は躊躇しながら、ゆっくりと跪いて謝ろうとしましたが、周りにいた人たちが、「そこまでする必要はない」と制止しました。中国人にとって、跪くというのは正に最上級の敬意や謝意を表すことで、簡単にすることではなく、また、できることではありません。

 

洗濯板に…っていうのは、洗濯板はでこぼこしていてい痛いからですね。実際に唐の時代に、罪人を罰するのに洗濯板の上に長時間跪かせたという記録があるそうです。

 

今の若い夫婦は、主に奥さんが旦那さんを懲らしめるときに、冗談で「洗濯板の上に跪きなさい!」と言います。この間私が急に「跪搓衣板!!」と言ったら、アイカタ(夫。中国人です)は、びっくりして、「誰に教えてもらった??」としつこく聞きました。「そんな言葉は知らなくていい」などとわめいていましたが…知りません。

 

日本では飲食店や靴屋などで、跪いて接客するお店もありますので、中国人は大変驚くようです(笑)