第15回 教えてほしいのに!

先日、中国の友人に会ったら、彼女はごきげんななめで・・・

「今日私、顔洗うときに前髪を上げるヘアバンドを首にぶら下げっぱなしで職場にいっちったのよ。顔洗った後、外すの忘れて首にかけたままだったのね。それで、そのまま半日過ごして、トイレに行ったときに鏡見て気づいたの!同僚も上司もお客さんも、気づいててなにも言わなかったのよ~!教えてくれればいいのに・・・」

彼女はかばんから、ピンク色のヘアバンドを取り出しました。確かに、この色ならみんな気づくでしょうね。

 

「日本人は、例えば髪の毛からピンが飛び出ていたり、糸くずがついていたり、髪型が寝癖でちょっとはねてたり、化粧がちょっと変だったり、歯にのりがついてたり、そういう相手が気づいていない失敗とか、ちょっとおかしな格好とか、いつもと違ったりしてても、絶対言わないよねぇ!中国人なら絶対すぐ教えてくれるのに!」

と、彼女は憤慨してまくしたてました(笑)

 

「絶対言わない」というわけではないですが(人によると思いますし)、日本人はちょっとへんだなぁと思っても、あまり他人に対して、特にあまり親しくない人に対しては、

「シャツの衿、ぐちゃぐちゃだよ」

「ネックレスの鎖、前にきてるよ」

「歯にのりついてるよ」

「背中めっちゃ糸くずついてるよ」

「右の目、アイラインはみ出してるよ」

なんて、中国人ほどはっきりは言わないなぁ・・・と思います。

 

ある日本人の女の子が中国に留学しているときに、中国人の男の子から、

「口の横のところにゴマついているよ」

「髪の毛にワックス固まってついてるよ」

などと言われ、結構ショックだったと言っていたのを思い出し、日本人の中には、言われたくない人もいるし、相手にショックを与えてしまうのではっきり言うのも悪いという考えている人が多く、それで見て見ぬふりになってしまうと彼女に伝えましたが、彼女は納得していないようで、

「おかしいまま一日過ごすほうが、その人にとってかわいそうでしょう。仲がいい友達なのに教えないひともいるっていうのが納得いかないな~。今日だって、同僚の子たち、仲悪いわけじゃないのに、誰も言ってくれないんだよ。中国では、はっきり言ってあげないのは、友達をだましていることになるのに~。」

 

日中ともに、「その人のためを思って」というのは共通しているんですが、間逆のことをしているんですよね。私も、中国にいるときに、ずばずば指摘してくる中国人の友達の言葉にショックを受けたことがありますが…

「あんたの手、がさがさだから、何か塗ったほうがいいよ。あ、顔もがさがさしてるよ」

とか(笑)

 

そんな私も長い中国滞在によりそれにすっかり慣れて、今では会社の同僚(中国人)に、

「今日後ろの髪、めっちゃはねてる。トイレで直してきな」

などと言って、感謝されています。うっかりすると、日本人にも言ってしまいそうですが(笑)