第22回 おもろい名前(中国編)

中国人の友達に

「あなたのお母さんの苗字はなんていうの?」

と聞かれて

「カタヒラだよ」

と言うと、周りにいた中国人が笑いました。

「あんたんち、お父さんとお母さんが同じ名字なの?すごい偶然だね!」

「日本人は結婚したら、女の人はほとんどだんなさんの名字になるんだよ」

「そうなの!?」

私にとっては当たり前だと思っていることが、こんなに驚かれるとは・・・。中国も韓国も結婚後、女性も男性も名字が変わらないからなんですね。(生まれた子供は一般的には父親の姓になる。)

「でもさ~、女のほうだけが名字かわらないといけないのってなんか不公平な感じよね」

と、男女平等に敏感な中国人の女の子たちはこう言うときもあります。男性が変わる場合もありますけど、割合としては少ないですよね。

 

「日本人女性は結婚するとき、相手の名字と自分の名前の相性を良く考えなきゃいけないんだよ。例えば、私は『カコ』だから、『おおば』さんだと、『おおばかこ』になるから、『おおばかな子』ってなっちゃうでしょ」

などと冗談を交えて話してみたけど、あんまりうけませんでした。ここ笑うとこなんだけど…。国が違えば笑いのツボもちょっと違います。

 

日本人の名字は、中国人にはとっても面白いみたいです。中国人は漢字そのままの意味でとるので、例えば「長田(長い田んぼ)」、「山上(山の上)」、「木下(木の下)」、「小川(小さい川)」などは、「へ~、場所の名前が名字になるんだ!」と思うそうで。 「大口(大きな口)」「高鼻(高い鼻)」、「犬養(犬が養う)」「鬼頭(お化けの頭)」「猪熊(豚と熊)」などは、思わず笑ってしまうらしいです。(この名字の方ごめんなさい!) あと傑作なのが「我孫子(あびこ)」さん、「我妻(わがつま)」さん。「我孫子」は「私の孫」、「我妻」は「私の妻」の意。なので、「この方は我孫子さんです」と中国語で紹介した場合、

「这位是我孫子・・・(この方は私の孫です。)」

と、中国人には聞こえてしまいます。えっ、こりゃまたずいぶんお年を召したお孫さんで・・・。などとびっくりされます。我妻さんの場合は「この方は私の妻です」と聞こえ、我妻さんが男性だった場合、誤解を招くかも。

 

一般的な中国人は、日本人の名字は2文字だと思い込んでいるので、1文字の名字の人は日本人にあらずと思われ、「本当は中国人なの?」と聞かれることも。3文字や4文字の名字は、勝手に上2文字で呼ばれてしまうこともあります。漢字で書くと、全部で六文字や五文字の人は、どこからどこまでが名字?と必ずかれるでしょうね。

 

日本人の名前は、中国では中国語の読み方で呼ばれます。「片平(カタヒラ)」の場合、「pianping(ピィェンピン)」となります。以前「相場さん」という方が中国で自己紹介したら、相手がふきだしたことがありました。「相場」は「xiangchang(シャンチャン)」と読み、「香腸」つまり、「ソーセージ」と全く同じ発音だったのです。「私はソーセージといいます」と言ったことになり…。この場合は、漢字は違うが、発音がたまたま同じだったために笑いを誘う結果になりました。