第33回 韓国の親子関係

中国のことばかり書いているので、たまには韓国のことも書いてみます。

 

最近ある韓国ドラマを見ていますが、ドラマの中に出てくる姉弟(20~30代くらい)が、母親をとても大切にしているのが印象的です。外に出るときは、寒くないかと母親に自分の上着を脱いで着せてあげたり、荷物が少ないときでも、持ってあげたり、母親と手を繋いだり、抱きしめたり、一緒に寝たり・・・。(注:20~30代の子供たちです)日本では、成人男性が母親と手を繋いで歩いていたら、「マザコン」と言われかねないかもしれませんが・・・。

 

日本人が見たら、違和感を覚えるかもしれませんが、このような家族間のスキンシップは韓国ではごく普通の風景です。CMでも男性が「オモニ~!(お母さん)」とか言って、母親に抱きついたりするものがあったりします。韓国は日本より人と人との距離が近いのですが、家族や親戚関係はより親密になります。(※親戚づきあいの範囲も広く、「いとこの子供」だとか、「おじいちゃんの弟」だと、日本だと遠い親戚にあたりますが、韓国ではかなり近い親戚です。おじいちゃんの兄弟は「小さいおじいちゃん」「大きいおじいちゃん」などと呼ばれます。)

 

儒教精神も大きく影響していますが、韓国では、子供が両親に敬語を使ってしゃべる家庭も少なくありません。人前で、両親、特に父親にタメ口をきくと、しつけが悪いと言われることもあります。韓国は以前、絶対的な家父長制社会でした。今はそれほどでもないにせよ、家庭内で父親の権力が強く、尊敬すべき対象だという考えは変わりません。このドラマでも、父親は浮気相手がいてそちらに入り浸りなのですが、そんな父親にも子供たちはきちんと敬語を使っています。

 

私が韓国にいて面白いと思ったのが、家に両親宛ての電話がかかってきたら、「お父様(お母様)は、只今いらっしゃいません」と言わなければならないことです。身内を「下げ」て言う日本とは逆で、目上の人はすべて自分より「上げ」て話します。(※会社にかかってきた電話も、「社長様(部長様、課長様)は、只今いらっしゃいません」と答えます。)人前で両親について話すときも「お父様がそうおっしゃいました」「お母様が、召し上がりました」などと言ます。外国人で、これをスムーズに区別して話せる人は、韓国語上級者ですね。何せ尊敬語の数が多いので・・・。(謙譲語は日本語に比べると少ないです)

 

このドラマを見るたびに、なんと親孝行な子供たちであることかと思います。そして、自分も両親を大切にしなければ・・・と思うのでした。