第34回 どうして一人なの?

中国留学中のことです。ハルビンの繁華街を一人でぶらぶらしていたら、同じクラスの韓国人のお兄さんたちに遭遇。

「どうして一人なの?M子やY美とは一緒に来なかったの?」

彼らはとっても不思議そう。しまいには、

「買い物するの?ついて行ってあげようか。それとも、今からみんなでビリヤードするけど一緒に行く?」

と、言い出しました。

 

そのときは、どうして彼らがそう言ったのかよく分かりませんでしたが、韓国に滞在してその理由が分かりました。韓国人は、あまり一人で行動しません。ショッピングするときも食堂に入るときも映画を見るときも、たいてい誰かと一緒。いつも一人で行動していると、友達がいない寂しい子だと思われます。これ冗談じゃなく、本当です。

レストランに一人ではいると、

「お一人様ですか?ご一行の方は・・・?」

と聞かれることもありますね。あまり一人で来る人がいないからです。

 

日本人は一人で過ごす時間を大切にする人が多いですね。もちろん友達と出かけることもあるけど、一人で買い物に行くし、一人で喫茶店に入ってコーヒーを飲んだり、レストランに入ったりもします。一人旅する人もいるし、一人で映画を見るのが好きだという人もいます。他人に気を使う日本人は、四六時中誰かといると気疲れしてしまい、誰かに気兼ねせず、一人で自分の思うとおりに行動できたほうが楽だと考えるのかもしれませんね。

 

韓国人はというと、一人でいるより誰かといたがります。韓国の下宿にいるときも、中国の留学生寮にいるときも、近くの部屋の韓国人の友達が「つまんない~。遊ぼうよ~」と、やってきては夜遅くまでいることがよくありました。「もう寝るから、おやすみ!!」というまで帰りません。(こちらの都合はおかまいなしのことが多い)

他の日本人留学生に、韓国人の友達がこんな調子で毎日部屋に来てずっといるので、どうやって断ればいいか相談をもちかけられることもありました。彼ら

 

が、しょっちゅう「심심해(シムシメ/つまんない)」という言葉を連発するので、そんなにいつもいつも面白いこともないと思うんだけど・・・、と思いながら、この言葉はかなり始めの頃に覚えました。

 

そういうわけで、韓国人は日本人が一人でどこにでも行くのが、「シムシメ」じゃないのか、寂しくないのか、日本人は韓国人がいつも誰かといて疲れないのか不思議に思います。お互いに理解し合えればいいんだけど、この違いが分かるまでにはやっぱり時間がかかりますね。日本に来た韓国人は、はっきり言わない日本人、そして、群れない日本人に慣れるまで寂しい思いをするかもしれません。